電子コミック【無料試し読み】あらすじ&ネタばれも!

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賭博黙示録カイジ 無料で立ち読み

   

上京後、自堕落な日々を過ごしていた伊藤開司(カイジ)は、ある日金融業者の遠藤により、かつて自分が保証人になっていた借金を押しつけられる。

遠藤に誘われるままカイジは負債者に借金一括返済のチャンスを与えるというギャンブル船「エスポワール」に乗り込む。そこで行われるのはカード12枚を使った「限定ジャンケン」。

うまく勝てば借金は帳消しだが、負ければ命の保証は無いというものだった……。



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賭博黙示録カイジを読んだ方の感想

この漫画は凄い。

ギャンブルを題材にした漫画だが、普通のギャンブル漫画では決してない。この漫画は人生そのものを描いている。

既存のギャンブルではないというところが面白い。ルールの曖昧さがいろんな知略を挟む余地を残している。ずる賢い人間にとっては願ったり叶ったり。現実社会も公平というのはあくまで建前で、資本主義の社会ではずる賢い人間が勝ち残っている。ある分野では、このずる賢さが「工夫」とか「努力」とか呼ばれ、もてはやされている。

勝つためには人を出し抜かなければならない。勝つためには仲間を作ることが重要。

仲間の結束力は一人では不可能なことを可能にし、戦略の可能性を広げる。しかし時には自分が助かるために仲間さえ騙すのだ。

本当に生死がかかった時、信頼というやつがいかに虚しい希望か思い知らされる。利害の一致のみが信頼に足る唯一の根拠。感謝や情なんてものは自らの生死が迫った時には最初に切り捨てられる。しかし一時の利益を優先して仲間を裏切れば最低限の信用すら得られなくなる。仲間になってくれるものはいなくなり、カモる側からカモられる側になる。

騙された者は相手を「卑怯」となじり、騙した者は「負け犬の遠吠え」と一蹴する。さっきまで「負け犬の遠吠え」と言っていた者が、立場が違えば「卑怯」と宣う(のたまう)。

騙され続けた者は、疑心暗鬼にかられ、騙すのが困難になる。更に騙すためにはより巧妙なトリックを使い、安心させてから地獄に突き落とさなければならない。

騙し合いの世界では、相手の考えをコントロールした者が勝つ。騙そうと企む者も、その騙そうという意図がバレた時点で騙される側の人間になる。未知の人物こそ一番厄介な相手。

騙し合いの世界では、情報が武器となり、軽率な行動が命取りになる。しかし死を恐れて一歩を踏み出せないものは結局は死ぬ。何度希望が失望に変わっても絶望の淵に追い込まれても一縷の望みにかける勇気が活路を見出す。

ここまでの絶望はあるかというほど主人公を徹底的に絶望の底まで追い込んで...。

この漫画は凄い。

漫画界のドストエフスキー、ニーチェ

今やドル箱といってよいシリーズ。ギャンブル漫画などという呼ばれ方をされてるようだが、そんな言葉で片付けられるような作品ではないのではなかろうか。

そんな呼ばれ方のせいもあったが、あの作者のユニークな画風も初めはなじめなかった。
しかし食わず嫌いはいけないと思い読み直したが実にすごい素晴らしい。
これは人間を深い洞察力で描いた文学的・哲学的な漫画である。ギャンブルという題材をとってるが、一般のギャンブルで扱ってるものとは違うカードだったり鉄筋平均台だったりである。
カイジの艱難難事は我々のそれと同じである。課せられた血と汗と涙の人間性への試練のゲームである。

作者福本氏は漫画界のドストエフスキーやニーチェである。これは大げさでもなんでもない。
ここまで深く人間を見つめ考察した漫画が他にあるだろうか。
あのゴツゴツした絵のタッチも我々人間の持つ内面を体現してものではなかろうか、と感じる。
ドストエフスキーもけして美文家ではなかった。画家でもゴッホやピカソだっていびつで異様ではないか。優れたものというのは他の物とは一線を画しかつ拒否感を与えるものである。

ちなみにアニメ版もあるが黙示録編は原作に及ばないと思う。これハマった人は同作者による『アカギ』も良いが『最強伝説 黒沢』も一読を。下手な人生哲学本よりはるかに分かりやすく救われる。

人生は壮大なギャンブルだったと気付かせてくれる名作

ギャンブルと聞いただけで不快感を示す人がいる。
実は私がそうだ。そういう気質だからギャンブルには興味もなければしたこともない。
だからアマゾンのレビューで好評を博していなければ、この漫画を読むこともなかった。
賭博黙示録の全巻を通読した感想は、レビューで評価されている以上に衝撃と感動を与えてくれる傑作だと思った。
物語を読んでいるという現実を忘れさせるほどの力量のある心理描写で、カイジの遭遇する苦難は自分の体験に置き換わる。
登場人物の心の動きが直に自分の心に伝わってくるので、鉄骨平均台の場面(7巻から8巻の間)なんか怖すぎてしばらく読めなかった。
全巻通読した後で気がついたのは、カイジが遭遇した困難は特殊なものではなく、誰もが日常に経験しうるものだということだ。
ビルとビルの間に渡された細い鉄骨の上を歩いて渡らなくてはならないような体験をすることはなくても、周りの人が励ますことは出来ても自分に代わってやり遂げてくれる人はいないという点では誰の人生においても同じだ。
恐怖心を克服して完遂しなれば負けは確実ということだって人生と変わりない。
安全と信じて取った選択の結果は逆だったり、絶望的な状況に陥っても対策を講じて時機を伺って行動すれば逆転があるかもしれないということも、虚構の世界の中でだけではない。
これらのことは誰もが既に一度は聞いて知っているだろうが、実際に体験を通して理解し、さらに自分の力として会得できた人はどれくらいいるだろう。
主人公の体験したことを読者が体験のように感じさせる力が、他の漫画に比べると郡を抜いて強いので、カイジが積み重ねていった「理」を自分のものにできる人もいることだろう。
私は読後、憂鬱になることが少なくなり、落ち着いた気持ちで困難に対応できるようにはなった。読者の日常さえ変えてしまう、圧倒的名作である。


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